技能実習法の改正について

 岸田内閣の目玉のひとつとして

   平成28年に施行された技能実習法の改正

があります。

 現在法務大臣が本件について専門家等に諮問しており、まもなくその全容が明らかになる模様です。

 平成28年に施行された現行「技能実習法」は、当時の世相を反映して技能実習生の保護をメインに立法されていたようです。

 今回の法改正のポイントは、まとめると以下の項目になろうかと思われます。

 1 技能実習制度そのものの根本的な見直し

   技能実習制度は、技術供与すなわち「キャパシティー・ビルディング」が 理念ではありながら、実際には労働力が不足しがちな所謂3k職場での実質的労働者としてのステイタスがまかり通るという大矛盾を抱えています。古川前法務大臣は、この点を指摘して「実態と乖離している現制度にメスを入れる」と豪語していました。 

   これを受けて法務省は当該技能実習法の改正へ向けた作業に入っているようです。

   見直されるべきは、実習生の人権や保護に加え、例えば実習生の住居の整備など一企業ではいかんともしがたい実態に政府が如何に助力できるのか?といったところがポイントだと思われます。 

 2 技能実習制度そのものと特定技能制度を一体化させるのか?

   上記で述べた通り、現在の制度下では技能実習生は実質的な労働者と同じ扱いを受けて「実習」と言う名の「キャパシティー・ビルディング」に従事しているという事実は、言わば単純労働者としての特定技能1号、2号に全て移行すれば技能実習制度が抱える問題点を払拭できないか?という見方もあります。(日経新聞の社説を御参照ください)

   他方で、現在30万人弱とも言われる技能実習生をどのように特定技能労働者に組み換えするのか?ただでさえ手続きが煩雑な特定技能の認定申請や資格変更をそう簡単に短期間でできるのか?といった実務上の問題点もこれあり、結果このように長年放置されてきたのが技能実習制度です。

   近いうちに諮問機関から法務大臣に諮問結果が出され、その後技能実習法の法改正が行われるものとみられますが、結果が出た時点でこのコラムでもその点をお話できればと思っています。

   乞うご期待。

   

   

 

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