永住許可に関するガイドライン改定と永住者の在留資格取消しに関するガイドライン案を発表(入管庁)

法務省入管庁は、8月4日掲題件に関する2件の案についてのパブリックコメントを求める件についてHPで意見募集を始めた。

第一 永住許可に関するガイドライン改訂案

(詳細を見たい方は下記リンクを参照してください)

https://www.moj.go.jp/isa/content/001467985.pdf

001467985.pdf

これによると

「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」

として

 永住許可を行う趣旨を踏まえた独立生計要件や国益要件についての見直し、日本語や我が国の制度ルール等を学習するプログラムを受講することを条件とする

としている。

 また、入管法とのガイドラインの関係性として(入管法第22条第2項関連)

1 素行が善良であること(素行善良要件)

2 独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること(独立生計要件)

3 その者の永住が日本国の利益に合すると認められること(国益要件)

が決まる見通し。

 また、ガイドライン改定の主なポイントとして

◎ 在留資格「永住者」の位置づけについて

  「特に慎重な審査を行う必要」を初めて明記

◎ 独立生計要件について

  日本人と同等水準以上の経済条件を求めることを明記

  年金:将来の受給見込額が30年間厚生年金に加入していた水準に達しているか否か

◎ 国益要件について

  積極的かつ具体的に当該外国人の永住が日本国に利益をもたらす必要があることを明記

  日本語能力:CEFRのB1相当(筆者注:JLPTのN2~N3程度)を求める

なお、パブコメを終えたあとは令和9年4月から適用される模様。

第二 永住者の在留資格の取消しに関するガイドライン(案)

001467987.pdf

 ガイドラインの目的

 令和6年の入管法改正で「永住者」の三つの取消事由を追加。

1 故意に公租公課の支払いをしないこと

  所得税、住民税、法人税、公的医療・年金保険料等を支払義務があることを認識しているにもかかわらず、あえて支払をしない場合

2 入管法上の義務違反

  在留カードの有効期間の不更新、不携帯、提示拒否等

  在留カードの偽変造、他人名義の行使、提供、収受等 

3 特定の刑罰法令違反

  刑法の窃盗、詐欺、恐喝、殺人のほか、危険運転致死傷の罪などの一定の罪が対象。いずれの罪も故意犯を対象とし、刑期の長短を問わず、拘禁刑が猶予された場合を含む。

 なお、上記取消事由に該当し実際に取消にならない場合は

法務大臣が職権で「永住者」から「定住者」等への在留資格に変更できることとし、その後の在留期間の更新手続等の中で在留状況を確認するとしている。

第三 筆者考察

 これを読まれている外国籍の方で本年10月以降に「永住許可申請」をされようとしている方々には厳しい内容となりますが、同時に現在「永住者」として本邦に在留している人々も安穏としていられない、本邦に在留するための最低限の義務を果たしてもらいそれが履行されない場合は永住者としての在留資格取消或いは法務大臣による資格変更が規定されるということですので不公平感は排除されるものとみられます。

 いずれにしても、これまでの審査が激アマで申請さえすればほぼ誰でも審査が通っていた点

永住者」を取得してしまえば後は何をしてもいいだろう

 と高をくくっていた日本国政府を舐めていた人々にとっては結構キツイものに感じるかとは思われますが、

 これは当たり前のことを当たり前にやる

という人間として、外国に暮らす外国人として最低限やるべきことを定めたものであることを忘れてはならないと思います。

                      (了)

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