入管庁が10月1日に永住許可ガイドライン改訂版を公表

1 ガイドラインの全貌

永住許可に関するガイドライン(令和8年10月1日改定) | 出入国在留管理庁

これによりますと

第1 総論
 1 在留資格「永住者」の位置付け
 2 本ガイドラインの目的

第2 許可要件に関する考え方
 1 法律上の規定
 2 法第22条第2項に規定する要件
 3 素行が善良であること
 4 独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
  (1)考え方
  (2)収入
  (3)年金
 5 その者の永住が日本国の利益に合すると認められること
  (1)考え方
  (2)法に規定する義務の遵守
  (3)公租公課の支払
  (4)刑罰法令違反
  (5)上陸拒否事由への非該当、上陸許可基準への適合
  (6)長期間にわたり我が国社会の構成員として居住していること
  (7)公共の負担とならないこと
  (8)日本語能力
  (9)我が国の制度・ルール等への理解
  (10)学齢期の子の就学
  (11)その他のその者の永住が国益に合するかの判断に資する事情

第3 原則10年在留に関する特例

第4 我が国に貢献した者に対する特例

第5 原則10年在留に関する在留資格「特定活動」の取扱いについて

第6 適用時期・既存のガイドラインの整理

という章立てになっており、これまで(令和8年9月30日まで)の基準よりもさらに厳格化されていることがわかります。

2 主な改正点とポイント

 令和8年10月1日から運用されるものと、来年4月1日から運用されるものに大別されます。

  入管庁はHPで下記のとおり表示しています。

 (入管庁のHPから引用)

 本ガイドラインの改定は令和9年4月1日以降の申請から適用します。
 ただし、上記第2の4(2)及び第2の5(7)は、本ガイドラインの改定日から6か月前の日以降の申請であって、かつ、改定日において申請中である案件にも適用します。
 また、本ガイドラインの改定により、「我が国への貢献」に関するガイドラインは廃止します。

 (引用おわり)

 「上記第2の4(2)及び第2の5(7)」とは?

(入管HPから引用)

 (2)収入
 原則として、申請時点で、申請者の属する世帯年収の額が、世帯人数に応じた日本人世帯の平均収入を上回る水準(以下「年収水準」といいます。)の額に継続して達しているかを考慮要素とします。
 この年収水準における世帯とは、住居及び家計を共にしている人の集まりをいうので、申請者の属する世帯の世帯年収の額は、申請者の年収の額と、同一生計世帯を構成する者の年収の額を合算した額となり(単身世帯の場合は申請者の年収の額がそのまま世帯年収の額となります。)、この世帯年収の額が、世帯人数に応じた年収水準の額に達しているかが考慮要素となります。
 ただし、同一生計世帯を構成する者であっても、成人している者等、父母の扶養から外れている者の収入については、父母の収入を算入することなく、年収水準の額に継続して達しているかを考慮要素とします。
 また、申請者と同一世帯を構成する者が、申請者を扶養者とする「家族滞在」の在留資格をもって在留する者である場合など、就労を目的とした在留資格(以下「就労資格」といいます。)(注2)ではない在留資格をもって在留している者である場合には、その者は、資格外活動許可を受けて、例外的・限定的に収入を得ることができるに過ぎず、このような収入を世帯年収に算入することは適当ではないため、このような在留資格をもって在留する者の収入の額は、申請者の属する世帯の世帯年収の額に合算する対象とはなりません。
 そして、申請者が扶養する親族(外国に住む親族を含みます。)がいる場合には、当該親族が申請者と同居していない場合であっても、申請者の属する世帯人数に加算します。申請者の属する世帯人数が5人以上に及ぶ場合には、世帯人数に応じた年収水準の額に生活費等の増加額分を加算し、申請者の属する世帯の世帯年収の額が、当該加算後の年収水準の額に達しているかを考慮要素とします。

 

(7)公共の負担とならないこと
 ア 国益要件に適合するかの判断に当たっては、申請者の経済的状況等も重要な考慮要素となります。
 イ 法第22条第2項ただし書き又は第61条の2の14の適用を受けない者
  これらの者は、独立生計要件に適合している必要がありますが、同要件に適合していると認められる場合には、本要素も積極評価
  をします。
 ウ 法第22条第2項ただし書き又は第61条の2の14の適用を受ける者
  これらの者は独立生計要件に適合していることは求められませんが、現に公共の負担となっている場合や、そのおそれが現実的である場合にも、一律に永住許可をすることは、国益に合致するとは言い難いことから、申請者の属する世帯が、現に公共の負担となっている場合や、そのおそれが現実的である状況にあり、そのような場合・状況に至ったことに特段の事情が認められない場合には、消極評価をすることがあります。
 エ 本要素については、家族単位での在留の安定や、人道的な配慮の観点を重視して総合的に判断します。

(引用おわり)

 まとめると

 ◎ これまでの「年収300万円神話」は通用しなくなる。さらに高額な年収でないと永住許可は通らない(扶養家族がいる場合はさらに厳格)

 ◎ 「入管法第22条ただし書き」とは

    永住許可申請した申請人が

      日本人の配偶者、永住者の配偶者、特別永住者の配偶者

  である場合を指します。

  ◎ 「第61条の2の14」とは

    難民又は補完的保護対象者として認定されている者

   を指します。

 すなわち、上記に掲げた申請人はこれまで特例として永住許可申請を甘めに見てきたが、今後は例外なくきっちり審査を厳格にやりますよという解釈です。

 私が担当した永住許可申請が却下された旨の通知を昨日受け取りました。

 尤も却下理由は申請人又は法定代理人以外には開示されませんので私は具体的な却下理由について知る由もありませんが、今回私が取り扱った申請案件は受付日が4月22日でして丁度新ガイドラインの適用日が審査期間にかかってしまったという全くの不運としか言いようのない案件でした。

 取次した私としても非常に複雑な気持ちでいっぱいです。

                    (了)

  

 

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